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ICT支援に権威なんていらない

執筆者の写真: かんがえる社長かんがえる社長

【私は正解を持ってない】

自分はICT支援員という仕事が必要だと思うから、啓発と、実際に学校を支える教員以外人材の質の向上を大事にしてるつもりだけど、学校を支えてる人たちは他にもたくさんいるし、ICT支援なんてそれこそ、ICTの使い方に、絶対もないのだから、その土地その学校、その先生にとって今必要な支援を捻り出して、そばにいる人が作り上げていくべきと思っています。


時々、まったく面識のない人からICT支援について尋ねられることがありますが、私の理念は万能じゃありません。こうありたいという私は私が善と思うことをやっているだけです。誰にでも通用するユニバーサルな支援は誰にも通用しない支援になる可能性もあるのです。だから精一杯配慮しながら本を作りましたが、だからと言って支援なんてその場その場で柔軟でないとダメなんだと思ってます。


【朝顔の支柱だけじゃない】

私はよく支援を、朝顔の支柱を例に出して説明していますが、朝顔じゃない時もありますよね。実は今自宅でパイナップル育ててます。パイナップルはどうなの?自立してるよ?支えはいらないのでは?と思いましたが、いや、大きくなったら鉢を変えてあげないと…とか、お水はどのくらいあげればいいのかとか。植物のサポートだって決まりはないですよね。多くの人が試して、最適解はあるだろうけど、正解かどうかはわかりませんよ。植物がどうして欲しいかなんて言わないし、こっちが勝手に試しているんだもの。


【昔支援で困ったこと】

例えば私は子どもの指導はしないけど、先生がもうどうしようもなく困っているなら、「ちょっと教室で子ども1人をみてて、すぐ戻るから」と言われて「ダメです」と言えないことは多々ありました。「パソコン好きだからここにいれば落ち着いてるので、五十嵐さんのことも好きだから相槌打ってあげてくれるくらいでいい」と言うなら、それが10分と言ってたのに結局1時間以上になっても騒がずじっと待ってました。その子が実はちょっと複雑なお家の事情で、先生の言うことをあまり素直に聞けなくて、私と2人の時に、自分の家の問題を全部喋ってしまって、あまりにセンシティブで聞いてしまって困ったり、それでもひたすらずっと話し相手になったりして。


その時は途中で教頭先生が通りがかって「あれ?五十嵐さん1人?じゃあ私も一緒にいるね」とついてくださった時はもちろんほっとしましたよ。この子に何かあったら職員室から遠い教室でどうしてあげればいいのかと怯えましたよ。判断に困るシチュエーションは、時間、距離、建物の配置などでちがってきますし、電話があるかもありますし。


【授業丸投げはだめだけど必ず手渡せるものを】

授業の丸投げなんかも日常茶飯事でしたが、先生用と児童生徒用のマニュアル作ってみたり、シナリオを記録しておいたりして、「見てくださっているだろうか」と常々不安でしたが、私がやるのをみて、いつのまにか先生がやり方を真似してくださって、知らないうちに子供達が作品を作れるようになっていたのを知った時は、「いつも後ろで他のことされてて、困ってたけど、ちゃんと見て理解してくださってたんだな。」と感涙でした。お別れの時に、子供達からパソコンで作った作品をもらった時は流石に泣きました。


人を相手にする仕事に答えなんかない。

100%はない。自分で目の前で困ってる人のために「かんがえろ」なのです。

かんがえるのが好きな人と集まってこのかんがえるを育てていきたいのです。


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