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ICT支援員の使命を明確にしよう

GIGAスクールは恩恵か、それとも損失かは、これで何がどこまで変わったかを確認しないと継続につながらないから、判断し難い。

良いことも、残念なことも、すべてを栄養にして日本は変わっていかなくてはいけない。GIGAスクールに限らずこれまでも、コンピュータによるトラブルや事件は繰り返し起きては対策を立ててきたと思う。

そんな中で私たちICT支援員の業務とは、使命とはなんだろう。


トラブルが起きた時に、何が正しかったかなんて後出しジャンケンに意味などない。

起きてしまったことが、何をすれば起きなかったかなど、本当は誰にもわからないからだ。


支援していて思うのは先生が嫌になってしまわないようにと思いつつ、でもできる限り本質を、大切なことを、歪めないでやることを提案して、自分が少ししんどくても先生や子どもたちが、ぬかるみに足をとられないように面倒でもその時の最善を選ぶことなのだ。得てして学校というところは、「こども向け」「学習用」という名目で、見えるはずの仕組みをブラックボックスにしたり、大人が全てを管理しようとしてかえって面倒にしている。

それはこどもの能力を低く見積りすぎているということではないのか。

もっと子どもたちがのびのびと使うためにこそ、最初の一歩は重要だ。


今、私たちICT支援員は無力だ。強く推進すれば嫌われてしまったり、「うちのこどもたちにはまだ無理です」。先生から言われるこの言葉は強力だ。先生方に対してそれは違うと言えるかというと、本当に現場によって事情があるからだ。眉を顰めて拒否されてしまったら、その先に踏み込めない。アプローチしても繰り返し拒否され続けると、もう提案するタイミングを見計らうメンタルも枯れていく。

 しかし実際決意を固めてやってみたところはできているのだ。間違いなくこどもはそんなに無理じゃない。文字入力だって「大変でした〜〜」と言いながら、「でもできた!」までやりきるか、「やっぱりもうやらない」とやめるかで道が分かれた。時間さえかければ、最初のステップを越えればできる。「時間さえかければね」と鼻で笑うのは違う。ここで、かけるべきコストはかけるのだ。


 でも、子供は全部同じじゃない。ただでさえ負担に苦しんでいる先生に何の権利もないのに保証がないことをどこまで推せるだろうか。ICT支援員に、それを推せる権利が欲しいと思ったこともある。間違いない使い方は何か、理解したいと思ったりもした。でも、そこには私たち支援員がもっとしっかりとした職業になっていなくてはスキルがあまりにもバラバラで、そのレベルも、新しい知識を更新しているかどうかもひどく違うから、今権利を持ってしまうのが不安だった。

 全国でそれぞれの支援員さんの価値観で、古い教育観やICTスキルで推進して仕舞えばまた問題が起きるだろう。

ずっとずっと教材もアプリも支援も、アップデートしていないものが、現場が受け入れやすいから進まなかったんだと思う。


それでも、「はじめてのタブレット」には自信があった。


去年のままではあるので、見直しもしていく予定だ。これは規律の様だと思うかもしれないが呼び方はともかく、理にかなった運び方や精密機械の取り扱いに嘘はない。実際にきれいに番号を貼って整頓することで、番号があるとそこに返す自然な流れで、ぐちゃぐちゃだった機械が綺麗に戻されるようになった。今も番号シールなどで整頓ができていない学校では、ちょっとしたキッティング時も面倒が多く時間をロスする。


はじめてのタブレットで赤ちゃんだっこをやってみる、ケーブルを正しく抜き差ししてみることで破損を減らし、先生方も、基本的な指導をしたという安心も得られたと思う。あれは正直言えば、「壊すかも」「使い方を先生がわかるまで教えられない」など無意味な不安を払拭するための儀式でもあり、はじめて手にする喜びをじっくり1時間こどもたちに享受してもらいたいと思って作っているプログラムだ。(今はオリジナルから各支援員さんが自分の自治体に合うようにカスタマイズしてくれたものになっているが、もう少しまとめて詳細を公開したい)


結果的に、今自治体全部がそれなりに使っているところは、時間はかかっても、去年1年の間に自分でログインしてみることを委員会からGIGAサポとして全校回らせてもらってやれたことが大きかった。

もちろん、うまくいっている自治体は私の知らないところにも、たくさんあって、また別のやり方があるだろう


はじめてのタブレットは中学でも1時間まるまる使わせてもらった。もちろん後ろから見ていて、さっさと勝手なことをやっている子はいたが、凄くできるならそれでいいし、しかし多くがただ話をきかず勝手なことをしていて、話に着いてこれなくなった子をサポートで巡回して拾った。


 こちらも強制的なお作法を教えてるんじゃなく、必要なサービスへのログインもここで済ましてしまうことができる。

 よく使うサイトをブックマークをすることやランチャーにショートカットを作る、タブを新しく開く、タスクを終了する、写真を撮ったりスクリーンショットを撮る、その写真がどこに保存されるか確認してドライブにアップするなどの基本のことをやっているから、聞いて損はない。

生徒ができれば必ずあとで先生が楽になることを伝えた。はじめてのタブレットはこれが重要だ。試行錯誤もクリエイティビティも大事だが、無駄に壊すことはないだろう。ログインということに慣れていないなら全員一度ゆっくりやってみれば、次からは自分でできるし、教え合える。

 包丁使う時だってどう持てば力がはいりやすく、反対の手を切らないようにできるかを教わることは料理の腕を落とすものではない。むしろ上げるものだ。


 iPadでもChromebookでも基本操作は大切だ。せっかくだからなるべく元からある楽な機能は知っているほうがいい。それを知らずにあとから同じ機能の高価なアプリをいれたり、使いづらい難しいプログラムなど書かなくてもそのまま使える優秀な機能があるなら、遠回りをすることはない。

 こどもたちにアプリを増やす前にそこにある機能を一度使い倒してもらえば見つけてくれるだろう。


去年そうして私たちも委員会や会社から後押しをしてもらった自治体には、隅々まで一つでも大切なことを伝えたいと思い活動してきた。

たった各クラス2時間程度でも、時間は短かったけど、ICT支援員として、先生を楽にしたい。でも本当の楽は、なんでも大人の思い通りにすることじゃなく、自分とは違う人間として、こどもたちが成長していくことにこそあると思う。


「最初からやらなきゃダメだ」と一番信頼している方から言われたのに、かつては私も先生にそれを強く推すことができなかった。でもそれは自分で言葉にできていなかったからだ。正論だけで先生に拒否されてしまっては無理だと逃げていたと思う。

もちろん、「難しいな」「これは無理」と何人もの先生にも言われたのは事実。

それに負けてやるべきことを端折ってしまったのも事実。


 それでも委員会にしつこくかなり強く提案して、いくつかの提案は通した。通してしまった。でもそのことがゴリ押しだっただろうか、一人で深夜まで奮闘する委員会の方にさらに負担をひどくかけたのではないかと毎日苦しかった。今考えるとコロナだからという理由で押しきれなかったのは、コンタクトをとるのをサボっていたのかもしれないと反省する。でもまだ提案できると思った。


私たちICT支援員がいる意味は、この最初の苦しい坂を一歩ずつでも越えるために伴走することだ。主となるのは先生だが、これを越えなきゃいけない理由を私たちが納得していなくてはいけない。それを現場で貫くために委員会には私たちを後押しをしてほしい、そのためには、そこにいる支援員が信頼してもらえる支援員として委員会とも理性的な建設的な会話ができるようにならないとと心から思った。


私が「かんがえる」を作ったのは、全国の支援員さんたちの毎日の体験がものすごく貴重なものだと気付いたからで、この経験をオンラインを通して活用し、自治体に、国に、本当の実態を届けたいのだ。アンケートでは見えない、生きている今日のこどもたちと先生の成長は、私たちだから記録できるし、正しく伝えなくてはいけない。

そのための仕組みをつくり、この仕事を本当に価値のあるものにしたい。


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