まだ知らない人を置いていかない
結局地面から足を離さないで居続けられるのは現場で学校の本当の日常を見ている支援員さんたちと一緒に働いているおかげです。そこに本当があるから、どんなに忙しくなっても目を覚まさせてもらえます。
もちろん手の届く範囲は狭いですが、自信がない、不安に感じている、何か躊躇する人は見捨てることは、やっぱり支援員魂としてはできないんです。
でもガンガン行く人たちにはそれに合った環境とアドバイザーは必要です。すごい方はたくさんいますからどんどん遠慮なく突き進んで道を開いてくださると良いと思います。ここですでに大きな差ができいることは否めません。
しかし、そこにできるのが「格差」ではなく、「選択肢」であるようにするのが支援する我々の仕事だと思っています。
役割が違うのだということ
同じICTでも選ぶ道は十人十色で、一人の人生で経験できることは限られているからです。誰もが華やかなインフルエンサーになりたいかというとそんなことはない。
どれが正解かはやる人が試してみるしかない。誰もが機械に囲まれた座りっぱなしの生活を望んでいるわけでもない。広い青空の下で暮らしたい、山の中や海辺でのんびり暮らしたい人もいます。
ただ、少なくとも日本は国中でインターネットが「概ね」繋がり、言葉も「概ね」通じる幸せな国です。義務教育のおかげで日本中の人がかなり高い割合で文字が読めて、書ける。ICTを使えばもっとできる。
ご自分の思う未来が見えている人たちは猛スピードで突き進みます。しかしその速さと共に視野は狭くなることもあります。
パワーとスピードではるか遠くを見て、そういうこどもや大人たちを牽引する人たちは、「エヴァンジェリスト」や「イノベーター」などと言われるのでしょうか。
ICT支援員(情報通信技術支援員)の役割は
ゆっくり進みながら先駆者の作る道を見渡して、出てくる選択肢の行方を見ながら必要な人に広めていく、支えながら繋いでいく、時には恐れずに道を戻って他の方へ行ってみるために選択肢を選ぶ手伝いをする人がICT支援員であり、各種サポーターなのかなぁなどと思うのです。ですから、現場をサポートする我々には先駆者の皆様が開拓する道を見渡せる高い見晴台が必要です。私たち情報通信技術支援員は、行政と学校と企業とを繋ぐ水先案内人になれたら良いなと長年願い続けています。
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