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ICT支援にはハブとなるリーダー(バックヤード)が必要です

本日は、6月から新しく勤務する新人支援員さんを1年先輩の支援員さんが現場に同行してのOJTでした。OJTをする支援員さんもまだ少し心細いと思うので、本日は私がバックヤードを務めました。事務所にいてヘッドセットと電話構えて、訪問の約束時間1時間前からスタンバイしていました。 最近ICT支援員についてのセミナーでご提案することが多いのが、この「ICT支援リーダー」(バックヤード)の導入です。単なる支援員案件の委員会の窓口というのではなく、日常的にICT支援員さんが困ったら頼れる、また、委員会や企業に連絡をとって、必要な情報を得られる、いうなれば情報のハブになる立場のことを指しています。





スタンバイしてしばらくすると、なんと朝、渋滞でバスが大幅に遅れたとチャットが入り、車内で支援員さんは電話はできないので、代わりに学校に連絡を入れました。玄関で委員会の方を待たせてしまい、その問い合わせが販売店に来ましたが、「お待たせして申しわけありません。学校には連絡済みです。バスが遅れていますが、〇分遅れで到着する予定です。」とすぐに伝言できました。(とはいえ遅刻は遅刻。まさかの初日に事故渋滞はまいりました。😢)


ご挨拶の後すぐにご相談があり、プロジェクターから会議の音が出ないというトラブルシュートでした。チャットでご相談内容が共有されましたが、支援員さんからの報告では判断するのに足りない情報を、私から「これを聞いてほしい」と伝えたことで、再度情報収集をしてもらい、状況がわかりやすくなりました。支援員さんたちも、「聞き取りすべきことが分かりました」と言ってくれました。

対応中、先生からの指示通り現場にいったら、他のクラスが使っていて、検証をするはずだった時間がなくなってしまい、本番前20分程度で対応しなくてはいけなくなり、OJTをする先輩支援員さんのほうががてんぱってしまいました。電話で説明している私の言葉を遮るように話し始めたので、「ちょっと待って、焦らなくていいから最後まで私の話を聞いてくださいね。」と電話で落ち着いてもらって、対応方法を伝えました。


先生からは「5時間目にできないと困る」と言われてしまったのに、別のクラスが昼まで使っていて教室に入れない。こんなことはよくあります。また、ご依頼は通常一人だと検証に困るような内容でしたが、こちらで預かって、代わりに調べて、一人でも検証できる方法を改めて支援員さんに伝えたり、支援事例としてよくありそうだったので、同時に支援員チームの事例チャネルにも暫定ですが共有できました。


離れていて色々できる場所にいるからこそできることが多いのがバックヤードなのです。これが教育委員会の中にあったら、もっと迅速に対応できるかもしれません。行き違いも減るでしょう。

この支援リーダーの役割が委員会・ベンダー・支援員のハブになり、今日のように色々なトラブルを緩和できることを何度も経験しているので、ICT支援員導入についてのアドバイスをする際はかならずご提案することにしています。


ひさしぶりにバックヤードをがっつりやって、やはり自分は裏方が向いているなと感じました。黒子の美学というのでしょうか、現場にも、委員会にも、販売店にも今日のこのやりとりが見えることはあまりなく、「なんだか無事に終わったみたいだな」くらいで気づかれもしないでしょう。私の名前がどこかに出ることもないでしょう。でもこれで5時間目にあった全校集会は無事に終わりました。現地の廊下で様子を見ていた支援員さんから、「これからはじまります」「大丈夫です!音出ています!」というチャットをもらって、「おめでとうございます!」と言ったときには私もなんだかほっとしてうれしい気持ちと達成感を味わえました。ICT支援にはこのバックヤードという仕事が絶対必要で、この役割を担うにはいくつか必須のスキルがあります。しかしそれは一朝一夕にはつかないとも言えますから、やってみるしかない部分も多いです。そのために今弊社ではこんなやり方をしています。 ここの現場では4人の支援員さんに週1回巡回してもらっています。担当校は3~4校で勤務は週5。訪問しない日は弊社のバーチャルオフィスに出勤して他の支援員さんのヘルプデスクと、自分の宿題、自己学習、みんなの役に立ちそうな資料をまとめたりしています。今日の私のようなリーダーの役割は最低一人必要ですが、ヘルプデスクの役をみんなで持ち回りで体験することで、人を陰で支えるためのノウハウを身に着けてほしいと思います。最初は説明を文章でする難しさに直面し、質問も何を言っているのかわかりづらく、おたがいいらっとしてしまったりもするでしょう。でも時間と経験がかならずICT支援員さんの能力をあげていきます。ICT支援員さんを有効に短期間でスキルアップさせるには実地経験しかありません。 それをかなえるのがこのICT支援リーダー制であり、バックヤードの設置です。 当然予算のかかることではありますが、ICT支援員さんの不安は軽減でき、現場の満足度があがることはいうまでもないでしょう。チームづくりはリーダーとなるファシリテーターが必要ではありますが、そのノウハウも今後言語化して発信できたらと思う次第です。

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